手術時間の短縮について思うこと

コラム

手術時間は
短ければ短いほどよい
それに関して
誰も疑いの余地はないと思います

一方で
確実な手術
安全な手術
そこは妥協できないはずなので
“時間が短ければ良いというわけではない”
という意見も最もです

今回は私が
手術時間を短縮すべきという意見について思うことを
記事にしてみました

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患者の視点

手術時間の短縮は
そのまま手術侵襲の軽減になります

麻酔薬の使用量も少なくなり、
点滴や輸血の量も少なくなることで
術後の回復が早くなり
早期のリハビリが可能となります

また、
手術の回転率を上げることで
他に手術を必要としている患者を救うことが
可能になるかもしれません

関連するスタッフの視点

手術は1人ではできません

たくさんのスタッフを巻き込んで
一つの手術を完成させるのですが
仮に10人のスタッフが関連したとすると
手術が1時間延長することは
totalで10時間分の時間を拘束したことになります

働き方改革や
時間に対する価値が高まっている昨今に
あえて時間を奪うような手術をすることは
非常に生産的ではないと考えられます

術者の視点

手術時間の短縮は
身体的負荷の軽減になり
術者としての寿命を伸ばすことになる可能性があります

また、
手術時間を短縮することを意識することで
手術の効率化
技術の研鑽について
突き詰めて考えるきっかけになると思います

心臓大血管手術においては
人工心肺時間の短縮により
離脱後の止血が容易になるため
さらに時間を短縮することが可能になるでしょう

手術時間の短縮は可能か

私の意見としては
手術時間はどんどん短縮されていると思います

術者の研鑽や
技術の確立はもちろんですが
それよりも大きいのは
術前検査の精度の向上ではないでしょうか

CTや経食道エコーなどからは
非常に有用な情報を
得ることができます

術前に患者の病態を正確に評価できることにより
手術はより想定の範囲内で行うことができます

術前の評価の重要性は
日に日に高まっている気がします

まとめ

手術時間の短縮について
私なりの意見をまとめました

術前の評価にしっかり時間をかけることで
患者も
関連するスタッフも
術者自身も

利益を享受することができると思います

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