2020年のインパクトファクターのバグ

研究関連

2021年9月の段階で公表されている
最新のインパクトファクター(IF)
2020年の結果になります

この2020年のIFは
例年よりも高めに出ている印象をお持ちの人もいるかと思いますが
この値はちょっとした計算のバグ
一時的に高めになってしまっていると言われています

そもそも論文の評価として使われる
インパクトファクターですが
具体的にどのように計算されるかご存知ですか?

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インパクトファクターとは

インパクトファクター(IF)は
毎年更新される
ジャーナルごとの客観的な評価項目の一つです

具体的には
過去3年間のデータベースから算出されますが
その計算法は後に説明します

IFを一言でいい表すと
そのジャーナルが去年公表した記事が
どれだけ引用されたかを数値化したもの

と解釈できます

ジャーナルの
認知度注目度
引用に値する信用性
取り上げているトピックの新鮮度などを
一つの数字でまとめて評価しているということになりますね

インパクトファクターの計算法

あるジャーナルAの2019年のIFを
計算していきます
※2019年以前は時期をずらすだけで全く同じ計算法です

ジャーナルAに掲載された記事 = A
その年にデータベースに登録された全ての記事 = T

とすると

2019年のIF  = 
    2018年と2017年のAが、2019年のTに引用された回数 / 
     2018年と2017年のAの論文数

2020年に起きているバグ

ジャーナルはもともと紙ベースで発行されていましたが
近年はオンラインで発行される方がメジャーになってきました

オンラインでは紙よりも
時期が早く発行されているため
この発行された時期について
計算の仕方にずれが生じてしまいます

2019年まではIFの計算は
全て紙で発行された時期を参考にされていましたが、
2020年からは
オンラインで発行される時期を参考にすることになりました

つまり、
2020年は
1年間にで発行された論文に
早めに発行されたオンラインの論文を含むため

論文数自体が多くなってしまします

先程の計算式から考えると
分母は変わらず
分子だけが大きくなるため
一時的にIFが高くなってしまったということです

詳しくはこちらを参照
https://the.nacos.com/info/academic/211/

まとめ
IFを気にされている方は多いと思いますが
数値変われたものはその値だけでなく
計算方法や評価の確からしさも知っておいた方が良いと思います

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