大動脈の手術適応(ガイドラインまとめ)

手術関連

前回は
弁膜症のガイドラインのフローチャートを切り抜きして
解説した記事を作成しました。

今回は大動脈疾患に関しても同様に
ガイドラインから切り抜きを作成しました。

ガイドラインのページはこちら
https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/07/JCS2020_Ogino.pdf

残念ながら弁膜症のように
フローチャートではないため
ひと目に見てわかると言うほどのわかりやすさはありませんが
日々の外来業務の参考にされてください。

今回もまとめたpdfを作成しておりますので
縦書きか横書きか使用しやすい方をダウンロードして
自由に使ってください。

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非破裂大動脈瘤

非破裂大動脈瘤の手術適応について気づくことは、
基部から弓部にかけての瘤径は55mmを基準としているのに対して
下行大動脈から胸腹部大動脈では60mmとしています。

マルファン症候群や大動脈弁に二尖弁では50mm
大動脈手術と同時であれば45mm
若い女性であれば40mmまで適応が拡大します。

腹部大動脈の手術適応は
胸部と同様に55mmが基準になっています。

大動脈破裂

救命率が非常に悪くなる大動脈破裂の症例では
手術をするしかないのが現状ですが、
救命のための血管内治療をまずは検討することを推奨されています。

急性大動脈解離

急性大動脈解離の治療に関しては
Stanford Aと臓器血流障害を伴うStanford Bは
手術適応であると言うのは自明です。

また、
臓器血流障害を伴わないStanford Bでは
初期対応は内科治療がクラスIとなっていますが、
亜急性期から発症後1年までのフォローで
症例によってTEVAR(preemprive TEVAR)をすることを推奨しています。

慢性大動脈解離、大動脈解離術後

慢性期大動脈解離、
いわゆる解離性大動脈瘤の手術適応は
60mmとなっており、
下行大動脈の非破裂大動脈瘤に準じています。

二尖弁、大動脈疾患

非破裂大動脈瘤の部分でも触れましたが、
手術の閾値が低くなっており、
大動脈瘤を認める患者では
定期的なCT検査と、
リスクに関するインフォームドコンセントが重要です。

まとめ

前回に引き続き今回もガイドラインの
図の部分を切り抜いたpdfを作成しましたので
書き込み用に使ってください。

縦書き

横書き

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